井伊直政

いい なおまさ

遠江徳川家臣。

徳川四天王のひとり。

井伊家はもとは遠江の今川家臣。

徳川家康が遠江に侵攻すると、徳川家に臣従した。

直政は家康の小姓として仕える。

家康の傍で武功を重ね、旗本の侍大将となる。

武田家が滅亡し、家康は武田旧臣たちを大勢召し抱える。

その中でも名を馳せた武田の「赤備え」部隊を、直政が率いるように命じた。

朱一色の軍装に統一された井伊の「赤備え」の精強さは、敵から恐れられ直政は「井伊の赤鬼」と称された。

直政は武勇だけでなく、政治、とくに外交面でも大いに活躍している。

武田旧領をめぐって北条家と争った際には、その和睦の使者となった。

関ヶ原の戦い前では諸大名との交渉役を担い、黒田長政など豊臣方大名の多くを家康の東軍に引き寄せている。

まさに直政が徳川家外交の第一人者であった。

徳川四天王の中ではひとり若年であるにもかかわらず、徳川家が関東に転封となった際には徳川家臣で最も多い上野箕輪12万石を領してる。

このように直政は徳川第一の功臣として称えられる。

直政は厳格な性格で自分に厳しく、部下にも厳しかった。

部下の失敗を許さず手討ちにすることも多く、中には耐えられず逃げ出す者もいたと云う。